技師として20年働いてわかったこと|若い自分に伝えたい3つの現実

 

◎ 技師として20年働いてわかったこと|若い自分に伝えたい3つの現実

「読影ができる技師になりたい」 ……20年前の私が、心の中で思っていたことです。

かっこいいと思っていました。当時は。今はどう思っているか——正直に話します。




1. 「読影できる技師」への憧れは、冷めた

若いころ、読影ができる技師に憧れていました。画像を見て病変を見つける——それが技師の究極の姿だと思っていました。

残酷な現実を言います。技師が読影に期待されている場面は、思っているより少ない。技師同士でマウントを取り合っているだけ、という側面も正直あります。冷めすぎでしょうか。でもこれが20年働いた実感です。

さらに、デジタル化が進んだことで技師間の技術差は以前より小さくなりました。装置が標準化され、プロトコルが整備され、「あの人は撮影がうまい」という差が出にくくなっています。

技術への憧れは大切にしてください。ただ、それだけが技師の価値ではありません。


2. 結局、コミュニケーションが全て

20年働いて一番大事だと気づいたのは、技術でも資格でもなく、周囲の人たちとコミュニケーションが取れるかどうかです。

患者さんへの声かけ、医師や看護師との連携、後輩への指導——これらは全部コミュニケーションです。どんなに撮影技術が高くても、チームの中で孤立していれば仕事はうまく回りません。

これは医療に限った話ではないと思います。デジタル化で技術の差が縮まれば縮まるほど、人間関係の力が相対的に大きくなる。どの職種でも同じことが起きているはずです。


3. 病院の外にも目を向けてほしい

若い技師に伝えたいことがあります。病院だけがキャリアの選択肢ではありません。

医療機器メーカー、製薬会社、医療ITなど——放射線技師の専門性を活かせる企業は存在します。病院は診療報酬という制度で給与の上限が決まってしまいます。どれだけ頑張っても、その天井を超えることは難しい。企業であれば、コミュニケーション能力や専門性が、より直接的に評価される可能性があります。

そして投資も考えてほしい。昇進を待つより、NISAで資産を積み上げる方が再現性が高いことがあります。病院は安定した良い職種です。ただ、その安定に甘えすぎると、気づいたときには選択肢が狭まっています。

**病院の安定を享受しながら、病院の外にも目を向ける。**それが今の私が若い自分に伝えたいことです。


……なんて偉そうに書きましたが、企業にも転職せず、病院勤めのまま地道に投資を続けて、気づいたら資産が数千万になっていた冴えないおやじ技師の独り言です(笑)。 明日もまた、目の前の仕事を丁寧にこなしながら、積み立てボタンをぽちっと押します。

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