2018年7月22日日曜日

スワンガンツからの造影CT失敗の巻

今日、緊急で造影CTが入った。透析中の方で左腕にシャントがあり、右腕は補液やらなんやらでいっぱい。かつ血管確保が難しいケースだ。
「どーすっぺ」といっていたら、主治医がスワンガンツから入れてくれという。
「?」
ボーラス注入必須のケースだったので、可能かどうか迷っていたら、

ここからいつも秒間10ccフラッシュしているから大丈夫

だと言う。
ほんなら、やってみるかと言うことで、
でも設定圧力限界は7kg/cm2としてやることにした。注入速度は約4ml/sec  370ヨードを使用。

「造影剤入りま~す」

ピーーー。

注入圧力制限中ナウ。


やっぱり、入らなかった。
厳密には入って入るが、速くは入っていない状況。
な、ぜ、か?
考察しよう!
スワンガンツは恐らくチューブの接続部から、カテ先までの長さが長かったのだろう。
故に、チューブ長による抵抗が増し、急速には入っていかなかったものと思われた。
摩擦力がした仕事=摩擦力×移動量
だから、
摩擦力がした仕事が、注入圧力。すなわち、インジェクターの押す力となるので、距離が伸びることで圧力が必要になるわけですね。
いつもは秒間10ccでフラッシュしているのは、恐らく小さいシリンジを用いていて、さらに造影剤のように高い粘稠度を持たない生食でフラッシュされていたからだと思われた。

皆様も甘い言葉には気をつけて下さい。

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