CT・レントゲンの息止め、失敗したらどうなる?|不安な人が知っておきたいこと
◎ CT・レントゲンの息止め、失敗したらどうなる?|不安な人が知っておきたいこと
「息止めって、失敗したらどうなりますか……?」 ……現場でたまに聞かれる言葉です。
結論から言います。ほとんどの場合、失敗しても、もう一回撮るだけです。怒られません(笑)。ただ、「もう一回」が難しい検査もあります。それだけ知っておいてください。
1. 息止めが必要な理由
CTやレントゲンの検査では、撮影中に体が動くと画像がぶれてしまいます。特にお腹や胸の検査では、呼吸による動きが画像に影響します。だから「息を止めてください」とお願いしています。
ちなみに最近のレントゲン装置はシャッタースピードが速くなっているので、少しくらい動いても割と見られる画像が撮れるようになっています。技術は着実に進歩しています。
だから骨の撮影では、基本的に息止めは不要です。「骨なのに息止めが必要ですか?」と聞かれることがありますが、必要ありません。
ただし、首の骨の撮影では「息を止めると肩が動かないから、首の骨も安定する」と考えるベテラン技師もいます。私個人としては、最近の装置はシャッタースピードが速いので大丈夫だろうと思っています……が、大人なのでベテランの判断を尊重しています(笑)。
2. 失敗したらどうなるか
見たい部分が動いてしまった場合は、もう一度撮り直します。それだけです。
「失敗してしまった」と恐縮される方がいますが、全く気にしなくて大丈夫です。技師も慣れています。撮り直しは日常茶飯事です。
ただし、一つだけ例外があります。造影剤を使った「ダイナミック撮影」という検査です。これは造影剤が組織に染み込んでいく様子を、タイミングを決めて何回か連続で撮影する検査です。この場合、撮影のタイミングがずれてしまうと同じ条件での撮り直しができないことがあります。ダイナミック撮影のときは、技師の指示に少しだけ集中してもらえると助かります。
普通の検査は撮り直せます。ただしダイナミック撮影だけは、タイミングが命です。
3. コツはあるか
正直に言います。息止めに特別なコツはありません。
強いて言うなら、技師の声に集中することだけです。「息を吸って——止めて」という指示に合わせて動くだけ。余計なことを考えると逆に力が入ってしまいます。
長い息止めが必要なときは技師から事前に伝えます。何も言わなければ短いので、身構えなくて大丈夫です。
4. どうしても苦しくなったら
息止めの途中でどうしても苦しくなったら、我慢せずに呼吸してください。技師はモニターを見ているので、動きがあればすぐわかります。撮り直せばいいだけです。苦しいのに我慢する必要はまったくありません。
……「コツを教えてください」と聞かれるたびに、正直「特にないんですよね」と思いながらも何か言おうとしてしまう、冴えないおやじ技師の独り言です(笑)。 明日もまた、「はい、息を吸って——止めて」と言いながら検査室に立ちます。


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