薬をパッケージごと飲み込んでしまったら、レントゲンやCTに写るのか?

◎ 薬をパッケージごと飲み込んでしまったら、レントゲンやCTに写るのか?

「薬のパッケージごと飲み込んでしまったかもしれない……」 ……高齢の患者さんやご家族から、たまに相談される内容です。

薬の錠剤は、プラスチックのパッケージに入れられ、アルミ箔で密閉されています。このパッケージごと飲んでしまうという事例が、実は時々あります。



1. なぜパッケージごと飲んでしまうのか

これは高齢者によく見られるケースです。老眼で目が見えにくく、1錠ずつ切り分けるべきパッケージを、見えないまま、または見えていてもうまく切り離せずに、そのまま飲んでしまうことがあります。

パッケージの角は尖っているため、運が悪いと食道や腸壁に刺さって穴を開けてしまうことがあります。だから早く見つけて、内視鏡で回収する必要があります。


2. レントゲンでは見つけにくい

正直に言うと、レントゲンでパッケージを見つけるのは難しいです。

レントゲンは体を通過したX線の差を白黒の濃淡で表す検査です。プラスチックのパッケージは密度が低く、周りの組織との濃度差がはっきり出ないため、写りにくいのです。気管支のように周囲に空気がある場所に引っかかっていれば、空気との濃度差で多少わかりやすくなりますが、胃の中などでは見つけるのがかなり難しくなります。


3. CTならわかることが多い

CTなら話が変わります。錠剤自体は溶けずに残るため、CTでは錠剤の形がそのまま写ります。

パッケージのプラスチック部分だけでも、CTなら見にくいですが、わからなくはありません。普通存在しないはずの場所に空気が写っていたり、素材によってはプラスチックがしっかり白く写ったりします。

実際に私は、食道に引っかかっているケースを1例、喉に引っかかっているケースを1例見たことがあります。どちらもCTでよくわかりました。

レントゲンでは見つけにくいが、CTならパッケージや錠剤の形がしっかり見える——これがこの誤飲の画像診断の現実です。


4. 見つかったらどうなるか

食道や喉に引っかかっている場合、放置すると穴が開く危険があります。見つかれば、内視鏡で回収する処置が行われます。

ご家族が「薬のパッケージを誤って飲み込んでしまったかもしれない」と気づいたら、できるだけ早く医療機関に相談してください。レントゲンだけでは見つからないこともあるため、CTでの確認が必要になる場合があります。


……老眼で薬のパッケージが見えなくなる日が、自分にもいつか来るんだろうなと思っている、冴えないおやじ技師の独り言です(笑)。 明日もまた、CTの画像の中に、見慣れない異物がないか確認しながら検査室に向き合います。

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