「もう一回撮ります」と言われる理由|あなたのせいとは限りません
◎ 「もう一回撮ります」と言われる理由|あなたのせいとは限りません
「すみません、もう一回撮らせてください」 ……検査中にこう言われて、「自分が何か失敗したのかな」と思ったことはありませんか。
そうとは限りません。撮り直しの理由は、検査の種類によって違います。
1. レントゲンの撮り直しは、角度と位置の問題
レントゲンは撮影時間がとても短い検査です。シャッタースピードが速いので、少しくらい動いても画像はぶれません。動きには意外と強い検査です。
ではなぜ撮り直すのか。多くの場合、角度や位置の問題です。
特に多いのが、前回の画像と比較するためです。同じ角度、同じ位置で撮影しないと、前回と今回を並べて比べることができません。技師が画像を確認して「これでは前回と比較しにくい」と判断したとき、撮り直しをお願いすることがあります。
これは患者さんの問題ではなく、技師が診断に使える画像を揃えるための判断です。
2. MRIの撮り直しは、動きが原因のことが多い
MRIは撮影時間が長い検査です。1種類の撮影に3分から5分かかり、それを何種類も繰り返します。
この長い時間の中で少しでも動いてしまうと、画像がぶれてしまいます。MRIで撮り直しになる原因は、体動が多いというのが正直なところです。
ただ、これも責める話ではありません。長時間じっとしているのは誰にとっても大変です。特に痛みを抱えている方にとっては、動くなという方が無理な話でもあります。
3. CTも動きの影響を受けます
CTはレントゲンより撮影時間が長く、MRIよりは短い検査です。動きの影響は受けますが、MRIほど長時間じっとしている必要はありません。
息止めが必要な検査では、息が止まりきらなかった場合に撮り直すことがあります。
撮り直しの理由は検査によって違います。レントゲンなら角度、MRIなら動き——原因の傾向が異なります。
4. 撮り直しは、悪いことではありません
「もう一回撮ります」と言われると、申し訳ない気持ちになる方がいます。でも、撮り直しは日常茶飯事です。
むしろ、診断に使えない画像のまま検査を終える方が問題です。技師が「もう一度」と判断したのは、より良い画像で診断してもらうためです。
被ばくを気にされる方もいますが、1回分の追加撮影で問題になるような線量ではありません。安心して撮り直しに応じてください。
……「もう一回撮ります」と言うたびに、申し訳なさそうな顔をされるので、こちらこそ申し訳なくなる、冴えないおやじ技師の独り言です(笑)。 明日もまた、一発で決められるよう、丁寧に位置を合わせます。


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