どうにもならない撮影
どうにもならない撮影と言うのがあります。
それは、腰が曲がりすぎているひとの撮影です。
なにがとううにもならないのかというと、真っ直ぐに撮影できないため、わかりにくい画像になってしまうことです。
ポータブル撮影とは?レントゲン室まで歩いてくることができない患者さんを撮影する方法です。
この動画は、ポータブル撮影風景です。このように、患者さんが自分から動いてフイルムを背中に敷いてくれることは、稀です。通常は、意識のない患者さんなどが多いので、技師が一人で患者を持ち上げてフイルムを挿入します。
ポータブル撮影時は、背中にフイルムを敷いて撮影することから痛いです。そのままだと、体がまっすぐにならないのでよこむきになってしまいます。横向きで、とれば痛くなくてよいのですが、横向きの画像は診断するうえでよろしくないです。
また、教科書などでも正しく真っ直ぐな体位とし、立位や座位などで撮られていることが重要なんてかいてあるので、なるべくそれに近づけるようにしたいところです。
そこで、われわれは、こんな時は患者さんを抑えて撮影します。
シャッタースピードというのをご存知でしょうか?
写真撮影の時に、耳にしますよね。基本的に写真に写すものが動くものであっても、その動きのスピードがシャッタースピードより遅ければ、画像はブレずに撮影できます。
ですから、デジカメなんかのスポーツモードなんかは、そのように設定されているわけです。
ことレントゲン撮影でも同様に、シャッタースピードを設定することができます。
現在の装置だと、レントゲン撮影のシャッタースピードは1秒以下にできます。ですから、極端なはなし、1秒だけでもその体位をがまんしてくだされば撮影はできます。
痛みが生じる時間をできるだけ少なくするために、体位以外のすべての撮影環境をあらかじめ調整して、
右手患者の体を抑え、
左手でスイッチを持って撮影します。
たいていうまくいくのですが、時々患者さんが痛みのあまり少し動いて、そのせいでフィルムがずれてしまうことがあります。
そうすると肺が切れたような画像になってしまったりするので、もう一度やらないといけなくなります。
この時は、かなりブルーになります。
自分も患者さんも被曝しますからね。ちょっとですけど・・・
ということで、ポータブル撮影は、とっても大変で、どうにもならない時があるのです。
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