この時は必ずバリウムを飲みますね。
このバリウムは造影剤の一種。
レントゲンをよく吸収しますので、よく写ってくれます。
胃の検診で見ているのは胃がんです。
胃がんは多くが胃の粘膜にできます。
胃の粘膜と言うのは、胃の内側のことです。
だから、病院では内視鏡を口からいれて、胃の粘膜を見ているわけです。
胃の粘膜はどのようになっているのでしょうか。
これが胃の粘膜です。
この写真をみて、胃に凸凹がないかとか赤くなってないかとかを見ます。
がんはこんな感じに見えます。
*gooヘルスケアより転載
ころっとしてるのがよくわかりますね。
では、レントゲンでこのような画像を撮影できるのでしょうか?
まずレントゲン写真を見てみましょう。
これは造影剤を使っていない腹部レントゲン写真ですが、
胃はどこにあるのやら・・・
この画像から、上の内視鏡画像のような画像を想像できるでしょうか?
絶対にできませんね。
ですから、造影剤を使います。
下の写真は造影剤すなわちバリウムを飲んで撮影した画像です。
先ほどのレントゲン写真と違って胃だけが拡大されて写っていますが、レントゲン撮影です。
違いは、造影剤を使用しているということと
発泡剤という炭酸みたいなものを飲んで胃を膨らましていることの2点です。
このように、胃の中にバリウムをいれて胃の粘膜にバリウムをくつけることによって、
胃の粘膜を描出し、胃がんを見つけていくというのがこの胃のバリウム検査です。
この時、バリウムが多すぎるとバリウムばっかり写ってしまって粘膜がうまく映らないので、
体を斜めに向けたり寝かせたりしてバリウムを移動させて粘膜の撮影をしています。
内視鏡検査と比べると、
直接に粘膜を見ているわけではありませんのでわかりにくい検査ではあります。
しかし、このわかりにくいのをわかりやすく撮影するのが技師の腕の見せ所です。
実際、この胃の集団検診が日本の胃がん死亡率減少に貢献してきました。
今回はバリウムの使用例について紹介しました。
この検査は造影剤が絶対に必要な検査ですね。
この他に大腸がんのバリウム検査というのもあります。注腸検査と言います。
「注ぐ腸」というところからして、だいたい想像できますね。
次回は注腸検査を紹介しましょう。
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