頭部のCTの線量が多いというのをこないだ後輩が言っていた。
それについて以前日記にしたが、さてさて。
被ばく量はどうなのか?
同じ線量を照射しても、照射した部位の違いで被ばく量が変わるのが放射線の難しいところであろう。(GyとSvの違い)
CTで照射する線量はCTDIという値が装置に表示される。
CTDIは1センチあたりの量だから、これに撮影範囲をかけると1撮影の線量となると考えられる。
その1スキャンの線量をDLPという。
DLPは照射した量。
低線量の被ばく量はSvで評価するので、これをSvに変えなければいけない。
Svとは放射線を受けた部位の違いも考慮されるので、照射された部位ごとに変換する値がかわります。
ここで、同じ吸収線量が与えられても、被ばく量としてSvが用いられると値が変わってしまうのです。
こんな風な換算係数がある。
引用元(http://www.innervision.co.jp/suite/ge/21healthcare/2009/0903/)
今回はこれとDRL(診断参考レベル)という日本のCT線量は大体これぐらいがおすすめですよというような指標の値を使用してSvに変換してみようと思う。
大人が頭部CTでDLP1350mGyの線量を受けた場合
1350×0.0021=2.835mSv
同様に、胸部CTでDLP550mGyの線量を受けた場合
550×0.014=7.7mSv
となり、頭部の被ばく線量の方が少なくなってしまうのだ。
こうなると頭部CTの線量は多くないように感じられるがこの認識でよいのだろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿