最近は若い技師がCTやMRIを担当することが多くなった。
俺たちおじさんたちはレントゲンの業務に回される。
さて、昼休みに入るのにたまたまCT室の前をあるいていたら、新人ちゃんに呼び止められた。
「すみません。動脈ってどれですか?」
と突然聞いてきたもんだから何かと思った。「お前は素人か!?」
どうやら今撮影した画像の動脈の位置がわからないらしい。
「おいおい」と思いながらのぞいてみると
確かに一瞬、わかりにくいと思われるような画像だった。
今回の検査は大動脈の撮影で、上行大動脈にしるしをつけてそこに造影剤が来たら撮影するというボーラストラッキング法を使うのだが、
その上行大動脈がどれだかわからないということらしい。
ここで間違えて上大静脈にしるしをつけてしまうと、上大静脈のCT撮影になってしまうので失敗である。
で、その時の画像はこのような画像だった。どの丸が上行大動脈なのだろうか?
確かにパッとみると上大静脈が大きく写っているので、一瞬上行大動脈にも見えます。
そして、その隣の肺静脈も大きめに写っているのでこれを上大静脈だと思い込んでしまうと、
本来の上大静脈を上行大動脈と勘違いしてします可能性がありました。
この方は心臓の動きが悪いようで、上大静脈などが太くなっているようですね。
このような時は、最初に撮影した単純CTをみると画像の連続性をみることができるのでどれが大動脈かわかるということをお伝えしました。
ちなみに正解はこれ。赤が上行です。
経験積んで、立派な技師になってね。新人ちゃん!
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