脳硬塞の治療は発症から治療までの時間がとても大事だというのは知っていましたが、今回は勉強会に参加して改めて新人からベテラン技師まで知っていた方が良いと思ったのでここに書いておこうと思う。
勉強会や学会も忙しいかったり職場の上司の理解がないとなかなか参加できなかったりしますから、このブログを見てくださっている数少ない技師さんの役になればいいなと・・
さて、今回参加した勉強会は脳外科医が語る急性期脳硬塞治療の最近の話題という話でした。
脳硬塞は脳の血管がつまる病気ですね。
脳血管がだんだんと狭くなってつまるパターンと心臓の動きが悪くて心臓にできてしまった血の塊みたいなのが頭の血管に流れてつまるパターンとあるそうです。
だから、この詰まったところを通るように治療するわけですね。そのために点滴薬で詰まりを溶かす治療をします。
しかし、この方法では詰まりが溶けないことがあるようです。特に心臓で作られた血の塊などはゴムのように固かったりするそうで中々解けないそう。
そこでカテーテル治療で頭の血管を詰まらせているその塊を吸引する治療があるそうです。
この方法だと塊を除去するのに効果が高いそうですが、治療開始の時間が遅いと
あまり効果が少なく、逆に悪くしてしまったりするそうです。
というのは、脳細胞は血液が行かなくなったらどんどん死んでしまうので死んだ状態になってから治療しても復活しないからです。
また、血管が復活してもその先の脳がやられているのでそこに血液が流れてると逆に出血してしまうとのことでした。
ではその治療開始までの時間というのはどれくらいまでなら大丈夫なのか?ということですが、発症から4時間半以内に治療ができるとかなり効果が良いとのことでした。
ということで素早い診断が必要になりますね。
急性期の脳梗塞診断というと症状とCT、MRIですね。CTは発症間もない脳梗塞は映らないのでMRIの拡散強調画像を撮影します。
しかし、MRIを撮影するのって時間がかかります。
急いでいても30分位待たされたりしますね。MRIは忙しいから常に撮影中ですからその人を検査中断させて・・・なんてできませんからね。
ということで、ほかに血管が詰まってるのがわかる方法といえば造影CT。
CTで出血がないことがわかったら、そのまま造影CTを撮影するそうです。
これならすぐに終わりますからすぐに終わり治療にいけます。
脳の造影CTというと脳を連続で撮影するパーフュージョン検査を思い出しますが別にそれではなくて普通の撮影で十分のようでした。
できれば、パーフュージョンがいいみたいではありますが、血管が通っているかどうかならただの造影でもわかりますからね。
ということで脳梗塞の治療は時間が大事。
その為にも素早い診断が大事。
そして素早く診断するために造影CT(MRIがすぐ撮れるならMRI)といことでした。
私たちもこのような症例の時は迅速に動かなくてはならないと勉強いたしました。
とりあえず造影剤を温めておこうっと・・・
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