手首の骨折というと橈骨が折れているパターンが多い。
この場合は、レントゲンでよくわかる。
しかし、手首の少しうえの手根骨と呼ばれる小さい骨が集まったところは、
たくさんの骨が重なって写ってしまい、みにくく、また骨折がしっかり見えないことがある。
このような時にCTを撮影する。
CT画像は大きく画像を作ると一般的にきれいになる。
だから、手根骨のようにこまい骨を見るときは拡大した方が良いとされている。
さて、どれくらい違うのか。
これは手根骨のCT画像。
しっかりと拡大した画像は骨折の破片がシャープに見える。
ということで、拡大する方が一つの骨だけみるのには良い。
しかし、数ある手根骨の中のどの骨が折れているのかというのは
撮影してじっくり見てみないとわからない。だから、最初は大きめの画像を作ることになる。
最初から大きく拡大した画像を作ると、実は他にも骨折があった時に見落とされる危険があるからだ。
ベテランともなれば撮影時にすぐに骨折部を見つけ出して、そこだけ大きく大きく画像を再構成できるが、
若手は中々、大きくできない。こないだ、中堅位のうちの技師も撮影していたがやっぱり拡大があまくなってしまう。
ま、ちょっとした違いですがね。
CT室は忙しいから、ゆっくり画像を見ている時間もないし。
とは言いながらも、CTもなにげに画像が読めないとダメだなと感じた。
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