2022年8月27日土曜日

CTで胃がんはわからん! 何度もいうよ!迷わず言うよ!

◎ちょっと待った!
CTとったから検診しなくていいや!

今日のことだ。

胸部と腹部のCT撮影をした後のこと、患者さんが話しかけてきた。

「このCTはGEのやつなんだ~、アメリカ製なんだね」と患者

「そうなんですよ。GEのやつって頭の画像がきれいなんですよね。」と私。普通の雑算だったのだが・・

そのあと、患者さんが面白いことを言い出しました。

「今日、胸とおなかの検査をしてもらったから、来週バリウムのむのやめようと思ってんだよ。」

といいだした。

CTで胃がんがわかると思っている。。。

◎CTで早期胃がんはわからない

「胃の検査は受けた方がいいと思いますよ」と私。

しかし、

「だって、今日おなかの検査したんだろ!?」と患者。

やっぱり・・・

このパターンは結構ある。

ということでご説明しておいた。

「CTで、胃がんは基本的にはわかりません。かなり進行したがんぐらいですよ。だから、来週のバリウムは飲みましょう!!」と私。

「えっそうなの?」と患者さん・・・


◎CTで写ってるのは数枚だけ!

そうなんです。

CTで腹部を撮影した場合、胃が写っているのはおそらく5~10スライス程度でしょう。

しかし、胃の検診では胃だけを20枚くらい撮影します。

しかも、粘膜が見えるように私たちは発泡剤という薬を使用して胃を拡張させて撮影します。


◎胃がん検診を受けよう!

さらに!

患者さんにも、後ろ向き、仰向け、頭を下げたりなどなど・・・して胃だけを撮影しているわけです。

それによって、胃の集団検診により日本の胃がん死亡率は減少したのです。

◎胃がんを検索して確認しよう

「胃がん」でGoogle画像検索してみましょう。出てくるのは内視鏡と胃のレントゲン写真だけですよね。つまりCTには基本的には写ってないんです。


ということで、CTを受けたからといって胃がんや食道がん、大腸がんの心配なしとは、みなさんは思わないでくださいね。

何度も言うよ。迷わず言うよ!胃がんはCTではわからん。

2022年8月26日金曜日

手首を着いて骨折 CT画像は拡大するときれいになるのだが

手首の骨折が疑われて、たまにCTを撮影することがある。

手首の骨折というと橈骨が折れているパターンが多い。

この場合は、レントゲンでよくわかる。

しかし、手首の少しうえの手根骨と呼ばれる小さい骨が集まったところは、

たくさんの骨が重なって写ってしまい、みにくく、また骨折がしっかり見えないことがある。

このような時にCTを撮影する。




CT画像は大きく画像を作ると一般的にきれいになる。

だから、手根骨のようにこまい骨を見るときは拡大した方が良いとされている。

さて、どれくらい違うのか。

これは手根骨のCT画像。

しっかりと拡大した画像は骨折の破片がシャープに見える。


ということで、拡大する方が一つの骨だけみるのには良い。

しかし、数ある手根骨の中のどの骨が折れているのかというのは

撮影してじっくり見てみないとわからない。だから、最初は大きめの画像を作ることになる。

最初から大きく拡大した画像を作ると、実は他にも骨折があった時に見落とされる危険があるからだ。

ベテランともなれば撮影時にすぐに骨折部を見つけ出して、そこだけ大きく大きく画像を再構成できるが、

若手は中々、大きくできない。こないだ、中堅位のうちの技師も撮影していたがやっぱり拡大があまくなってしまう。

ま、ちょっとした違いですがね。

CT室は忙しいから、ゆっくり画像を見ている時間もないし。


とは言いながらも、CTもなにげに画像が読めないとダメだなと感じた。




2021年5月1日土曜日

台湾の方こんにちは

 久しぶりに当ブログを見にきました。

コロナ対応で激務だったわけではありませんよ。

ただ、なんとなく放置。継続力が無いの。

哀しい。


なので万年、劣等技師さんなのでございます。

でも楽しんで生きていきますよ。

今日は良いことがありました。

ブログにコメント頂きました!

2年ぶりのコメント!

しかも台湾の方ですよ。嬉しいですね。

こんなことあるなんて、時代だなあ、

すごいね。



これでチュンチュンちゃんとの距離も縮まったかなぁ。。。






2020年4月28日火曜日

マスクしてないのかよ!コロナ陽性入院患者

友人のところは大きな病院なので、コロナ患者さんが入院されてるらしい。

先日、ポータブル撮影で、その患者さんの撮影しに病棟に行ったら、なんとその患者さん、

マスクしてなかったそう。

あるよね。あるよね。そういうの。

まぁ、こっちは完全防護衣で立ち向かってるからさ。いいんだけど。 

でも、背中にパネル入れるときってわりと顔が近くなるから嫌だよね。

で、マスクしてくださいって患者さんに言ったらしいのよ。そしたら、

「やだよー!」

って言ったらしい。

さらに、

「早くここから出せー!」

だって。

まぁ、そんなもんなんよ。病院ってね。

今日は、私達がウィルスだけでなく人間も相手にしているということもここに書き加えさせて頂きました。

ナースはもっと大変だろうな。

2020年4月26日日曜日

院内感染って防げるのか?本来に近い対応を心がけるしかないね。

院内感染が流行っているようだ。

元々一般のかたがたより知識のあるはずの医療従事者が感染している。

これで明らかになったよ。

今の現状では院内感染を完全に防ぐなんて無理なんだ。

誰がコロナにかかってるかわからないんだよ。

防護衣も足りないんだよ。

どーすんのよ。教えてくれよって。

コロナ患者しかいない病院なら、一日中同じ防護衣着て患者対応して、

最後に防護衣やらなにやら脱ぐならリスクも減るかもだけど。


感染している人と、感染してない人の双方を診ているわけだからいちいち防護衣も代えないといけない。

で、それが毎日何人もくる。それで自分も感染せず、人にも感染させないってかなり厳しい。

防護衣も足りないから1日一枚とか、発熱患者のみで使用してとかなってるし。

そうすると、我々が習ってきた感染防護の考え方が成り立たないわけだ。

それで完全に防ぐなんて無理だよね。

無理だと言いながらも、毎日こまめに検査台を次亜塩素酸でフキフキしてますよ。

それはやらなければいけないからね。

でも、例えば更衣室のカーテンとか毎度洗濯とか無理でしょ。

あと、肺炎写ってないのに、陽性とかあるからね。その情報下りてくるの数日後だよ。

病院にくるひと全部コロナ患者なら、できるよ。でも両方いるからそれが混乱を招いている。しかも誰が黒かわからないんだよ。

だからと言ってどうやって対応するの?完璧にコロナかどうか判定できないよ。

高齢化による痛みのともなう改革で診療報酬抑えていた国だよ。

医者時間外労働が半端ないって言って、働き方改革がようやく始まった国だよ。

もともと余裕なんてないよ。人も設備も。

いっぱい愚痴書いたけど。いつもか。。。

結局のところ、

完璧ではなかもしれないけど、
本来の防護により近い形の感染防護と対応を
できる範囲でやっていくしかないのよねぇ。

皆々様頑張ろー。消毒を。

看護師さんたちはとにかくきおつけてね。



2020年4月19日日曜日

院内感染を防げ!CT所見の備忘録

コロナCT

この動画まとまってていいかも。

最前線の技師の皆さん、下の画像をよく覚えて、この画像見たら患者にマスクさせるようになんとなく促してあげよう。





「少し肺炎みたいな画像が写っているので、コロナに感染したら重症化するかもしれないから、マスクつけといた方が良いと思いますよ。」

とか言って、なんとかマスクをつけさせよう。
院内感染を防ぐのだ。

2020年4月16日木曜日

検体取り違えで、PCR陰性に!

検体取り違えだって。

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6357250

そのうち起こると思いましたよ。というか、起こっていてもあえてニュースにしてないのかと思ってました。

CTなんかもそろそろ撮り間違えがあるかもしれない。気をつけてやらないとね。

医療は元々医療費削減で、それほど儲からない。

長いこと診療報酬下げられて、病院が儲けられないからね。

だから人なんて増やさないから今までだって、ギリギリの人数で動かしてきた。
どこの病院だって、始めから余裕なんかないんだよ。

救急医療の問題なんかも前から言われてたでしょ。

そこに突然大量の検査がきたって、できるわけない。
でも、みんな真面目だから一生懸命やってしまうんだよな。そしてこうなって、人が辞めて。。。


とりあえず現場でなんとかできる問題ではないので、いつも通りに淡々と検査していくしかないのではなかろうか。

若い子達を怒鳴って数あげるような、昭和な職場が無いことを祈る。