2015年6月26日金曜日

骨折を見逃すな!

数か月前の出来事です。
当直中に頸部外傷のレントゲン写真を撮りに来たおじさんがいた。

「肩が痛い」と言っていたので、肩のレントゲンと頸椎のレントゲンがオーダーされていた。

車いすではあったが、普通に立ち上がれていたので

骨折はないかな?

と思いながら撮影した。結局その日は、追加のCTもなく帰宅されたとのこと。

翌日、10時ころに当直明けで帰ろうと思ったら、夕べみたおじさんがストレッチャーにのってCTを撮影にきた。

頸椎のCTを撮影しに来たらしい。

画像をみると・・・


6番の頸椎が脱臼していた。その後、患者さんはMRIへ。そして、脊髄損傷も写っていた。


晴れない当直明けとなった・・・


ちなみに、患者さんは大事とはならず、その後の治療もあって目立った後遺症もなく退院されたので、本当によかった。


頸椎脱臼は初診時にしばしば見逃されるらしいので、注意しなければいけませんね。(*)



見逃されやすい骨折に関して、勉強になるページを発見したので貼っておきます。

https://www.m3.com/open/clinical/news/article/251636/

*これは受傷13日目に発見された下部頸椎脱臼のケース
https://www.jstage.jst.go.jp/article/chubu/55/6/55_1253/_article/-char/ja/

0 件のコメント:

コメントを投稿