胃管挿入後のポータブル撮影で線量足らず・・

今日、病棟のポータブル撮影にいった。

ポータブル撮影というのは携帯レントゲン装置のことで、

これを持っていって撮影することを業界用語で「ポーター」という。

使い方としては、

「今からポーター行ってくるわ」

とか

「今日ポーター30件もあって、マジきつかった」

とか

「昨日の当直誰や!?、ポーターが充電されてなかったやんか!」

とやや感情的に使うこともある。


さてさて、そのポータブル撮影ははるばるレントゲン室から病棟まで行かなくてはならず、

撮影が失敗した場合は、もう一度病室に出向かなくてはならないので、大変な撮影である。


今日のポーターの依頼は胸のポータブル撮影。

皆さんがよくやるレントゲンの検診のときのそれと一緒ですね。


これを病棟でやるということで、フィルムとポータブル装置をもっていざ病棟へ。


腹水がかなりたまっていおられる患者さんで、意識ももうろうとされています。


声をかけながらフィルムを患者さんの背中に入れて撮影。

レントゲン室に戻ってきて、現像するとちょっと荒い画像だった。


直後のこと、主治医から電話で

「胃管が見えない」というのだ。


胃管というのは胃に入れる管のことで、

細長いホースのようなチューブを鼻から入れて、胃に到達させる。


体が弱っていて、食事がとれないようなときにこのチューブから流動食や薬などを入れる役目を果たすもの。


で、今回はこのチューブがちゃんと胃の中まで到達しているかどうかを確認したかったのだが見れないと。。。


「これはイカン!」 ということで、もう一度撮影にいった。


今度は腹部のレントゲンの撮影条件で撮影し、胃管の確認は果たされた。


さて、今回の事例はなんで起きたのか?


胸部のレントゲンは、基本的にはX線の量は低線量で撮影している。


胸にある臓器は肺なので、放射線を吸収しないからX線の量を少なくしても画像になるからだ。

しかし、今回みたかった胃の部分は、胸部レントゲンでも写ってはいるのだが、胃があるところはお腹に含まれる部分なのでX線が多く吸収され、量が足りず真っ白に写ってしまう部分。

そして、今日の患者さんは腹水もたまっており、

おなかがかなり大きくなっていてさらにX線が吸収されてしまっていた。


この場合は、腹部のレントゲンを撮影する時と同じくらいのX線量が必要になります。


新人技師は胃管の確認かどうか、検査依頼が来た時に必ず確認しましょうね。


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