撮影されることもなくなったレントゲン撮影(頬の骨撮影)
私の勤めるような割と大きい病院ではCTが超高性能になって、近年撮影されなくなってきた検査というのがいろいろあります。
まだ10年くらい前までは主流の撮影法だったのですが、ほぼ姿を消しつつある撮影法たち・・
そのひとつが頬の撮影でしょう。
この撮影は頬の骨が折れていないかどうかを確認する撮影方法です。
通常は正面と軸位というのを撮影します。
しかし、正面の撮影はいろんな骨と重なって写ってしまうため骨折があっても見にくいです。
そこで軸位という撮影方法があります。これで見ると、骨折もわかりやすくなりますね。
さて、これどうやって撮るのでしょうか?
じつはこのようにして撮影しています。
この撮影体位のポーズを決めるのは(業界用語で「ポジショニング」といいます)、結構大変です。そして、少しでも角度がわるいとうまく写ってくれません。
角度というのは、エックス線を当てる角度や顔の角度です。この写真でいうと、35度というのがX線を当てる角度、45度というのは、耳の穴と目の下を結んだ線(これを基準線とよびポジショニングの目安にする)を水平に対してポジショニングするというものです。
顎の突き上げ具合がわるかったり、顎あげすぎたりなどすると頭の骨と重なり、頬骨がみにくくなります。
また、左右が対照に撮影されていない場合も骨が重なって写るため見にくいです。
昔は、これをご高齢の方でもどんな方でもやっていました。これしか方法がなかったですし・・
今はCT撮影すると、数分でこんな画像が作れてしまいます。
すごい時代になりましたよ。
なんだかな~。
*電脳入門書様ホームページとAll about様:頬骨骨折の症状・診断・治療ページより写真引用させていただきました。
0 件のコメント:
コメントを投稿