2015年10月15日木曜日

難しいレントゲン撮影:歯突起撮影

首の骨の中に、一つだけ歯が生えているのを皆さんご存知ですか?

頸椎2番の骨がそれで、歯のような突起がついています。

で、これを歯突起(しとっき)とよびます。

みなさんもしっときましょう!??

交通事故などで首をけがした時、この骨が折れることがあります。

しかし、この骨は普通の頸椎の撮影ではうつりません。


これが頸椎正面と側面ですが、側面だとわかりますが正面ではわかりません。

それは、頭の骨や口のほね、歯などが重なって写ってしまうからです。

こんな時に、私たちは開口位と呼ばれる方法で撮影しています。



なんと、口をあけていただいての撮影です。

そうすると、歯が上下にずれるので重ならずに写るという技です。(技でもないか・・)


しかしこの撮影、少しでも歯の位置がずれると重なってしまうため難しい撮影です。

ただ、交通外傷。救急車で担架にのって来た患者さんにこれをやるのも難しい。

最近はCTが高速になったのでこの検査もほとんどCTに置き換わりましたが、

昔はこの撮影に熱くなってやってましたわ。

頸椎の3DCT
UNIVERSITY OF TOLEDO RADIOLOGYより転載 

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