胸のレントゲンを撮影するときと、骨のレントゲンを撮影するとき
どちらもレントゲン撮影ですから、エックス線を使います。
しかし、この時につかわれるエックス線、実は違いがあります。
違いはエネルギーです。
胸のレントゲンだと120kvというエネルギーのエックス線が
使用されます。
骨の方は50から80kv程度でしょうかね。
これはなぜかというと、エックス線を吸収する割合というのがエックス線のエネルギーによって変化するためです。
骨は、低いエネルギーのエックス線を吸収しやすく、高いエネルギーになると吸収しにくくなります。
胸のレントゲンでは、骨を見るのではなく肺を観察します。
ですから、肺と重なって写ってしまう骨の部分はできれば写ってほしくないですね。
そこで、胸のレントゲンの時は高いエネルギー(120kv)のエックス線を使用して、骨が目立たなくなるようにしているのです。
これを業界用語で、「電圧で骨を飛ばしてやってる」と表現しますが、若い技師は知らないみたいなので、寂しいときがあります。
今日もおっさんのボヤキになってしまいました。
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